一晩寝かせておいたカレーの方が美味しいってよく言うよね

っていう話をあんスタでしようかと思って筆をとった。私はあんスタライトユーザーなので何言ってんだって思ったら無視してほしい。無視して美味しいケーキとか食べてほしい。

 

流星隊Pの皆々様におきましては、大変なことが起こったと聞き及んでおります。難しいことは知らないのだ、未履修なので。大変申し訳ないです。履修してから物を言うべきですね。

それでも未履修弱小Pの元にもやばげな空気は伝わった。

それで、なんかみんな、こう言ってるなって思った。

「後々何かしらの形でフォローは来るだろうけど……」

「フォロー来るの待ってから読むのもありだと思いますよ」

フォローか。フォローなぁ、と弱小Pは思う。

 

確かにズ!!の代表天城燐音だけじゃなく、ズ!!以前から、わりかしこう悲喜こもごもというか、なんかこいつやばいやつでは?仲良くなれんちゃうんか?みたいなところから徐々に株を上げてくのが鉄板だった。初期の子たちで言うなら、紅月やKnights、fineの面々か。Edenは出た時はそれほどでも、先輩たちから聞く前評判が酷く悪かったり。

その第一印象を払拭するように、イベントで、スカウトで、可愛らしい姿やかっこいい姿を見せる。アイドルというものに彼らなりに向き合ってどう生きているのか、彼らがどんな魅力的なアイドルであるか。見せつけてくれる。

それこそ姫宮桃李など、最初は完全に生意気なお坊ちゃんのイメージが担当声優さんにまで浸透していたようだが、現在では『学院の誰より成長してる』という高評価だ。最初の時点から五年としばらくをかけて、彼らが綿密に描き出されてこそだろう。

 

そして、やってしまったことに対するフォローも多く出た。紅月やfine、かつての生徒会がなし得たかったもの。犠牲となった五奇人。革命の波に飲まれたKnights。転校生たちの立っている革命後の世界に至るまで、誰が何を考えて何を行っていたのかを。

全部読み終えたあと、それでも罪は消えないと考えるか、彼らもまた輝きたかったんだと受け入れるかはまあ個人の自由ではあるものの、スタライfine参戦が明らかになった時ライビュで聞いた悲鳴のボリュームを考えれば、完全なる悪!!排除せよ!!とまで思った転校生はいなかったんじゃないだろうか。

 

っていう、いわゆるお家芸ってやつだ。Knightsのお家芸が内輪揉めならハピエレのお家芸は後からの手厚いフォローである。って話をしたかった。長くなってしまった。

何が言いたかったって、今回の流星隊のイベントで、いずれが来るだろうフォローを求めてるPたちがいっぱいいて、そのフォローはハピエレのお家芸だねってその話がしたかった。

 

ところで話は変わるんだが、タイトルの通り一晩寝かせたカレーは美味い。一晩置いとく間に熟成が進むのか、それともただの気持ちの問題、プラシーボなのかはわからないが、いやしかし美味い。

そんなカレーの美味さと、ズ!軸のフォローは似ているとそう思う。

 

メインストーリーを読んでいる時、あなたは誰の目線で物語を追っただろう。たいていの人がTrickstarじゃないかと思う。転校生の私たちは、Trickstarと一緒にアイドルの学院をきらきらにするのを目指して革命を志す。その中で個性的な周りのアイドルと、時に協力し時に戦って、そうして強大な壁である生徒会を超え、天祥院英智を超え、ついに革命を成し遂げる。

このメインストーリーは、言うなれば作りたてのカレーだ。それだけで美味しい。面白い。

 

そうして、一晩置いたカレーが、イベントやスカウトと言える。実はあの人にはあんなわけが、実はこの人にはこんな事情が。あのイベントの裏ではこんなことがあって、その裏ではさらにこんなことが。それを知りながら食べ進めれば、同じカレーは別の味わいをもってあなたのお腹を満たすだろう。

 

それが、あんスタ作品の醍醐味だったと私は声を大にして言いたい。

後々入るフォローで元の作品がさらに面白くなる。最初はわからなかった突飛な行動の裏に旨みが隠れていたことを知る。だからこそ、あんスタは深みがあって面白いのだと思うのだ。

あんスタのキャラクターに深みがたっぷりと含まれているのは、五年間かけて一年を繰り返して、パイ生地の層のように折り重なったあれやこれやが、サクサクとろーりでまあ美味いというわけだ。余談だけどビーフシチューのパイ包みってなんであんなに美味しいんだろうね。

 

話は逸れたが、何を言いたいかって、ようするにあれだ。ハナからフォローを当てにした作品では、未完成も同然じゃないかと、ちょっと思ってしまったのだ。

 

ズ!!の天城燐音の時点で、ちょっと思ったことではある。最終的に必要な痛みだったからと言って、ズ!までみんなが愛してやまなかったアイドルたちに、言われのあったり言われのなかったりするあれやこれやで罵倒するだけみたいなお話ははたしてどうなのかと。

ぶっちゃけ言うと、ちょっとうーんってなった。メインストーリー全て読み終わってからも。

お話として面白くなかったとは言わない。お話としてすごくすごく面白かった。アイドルにとっての、ファンという存在について大きく疑問を投げかけていくような、そういう話だと私は勝手に思ったけど、うん、すごく面白かったよ。

たださぁ。という気持ちが残る。

後から入ったフォローの中には、ステージから蹴り飛ばされた大神晃牙は下で丁重に受け止められていたというものもあったが、それが正直一番納得いかなかった。

ぶっちゃけクソ雑魚☆にわか☆甘いとこだけ吸ってたいPなので、だいぶ真面目に読んではいないのだが、大神晃牙がステージ下で丁重に受け止められていたその伏線が、大神晃牙が蹴り飛ばされた瞬間の存在する更新分に一切書かれていなかったのなら、ぶっちゃけ後出しジャンケンし放題ではないか。描写あったら謝る。ごめん。

大神晃牙くんが強くてかっこいいロンリーウルフであることは私も重々承知ではあるつもりなのだが、受け止められていたから大丈夫、そもそも何心配してんだそんなヤワじゃねえについては、運営の言い訳じみたものが透けているような気がして、なんとなく好きになれなかった。

 

まあそういうちょっともやりとしたものを残しつつも、すごく面白かったし、お話として面白かったと思う。ひとつのカレーとして食べてすごく美味しかった。

何よりそのテーマが、話をリアルタイムで読んでいる読者である私たちが、ストーリーの中のファンのように天城燐音に憤ることで天城燐音の思うように天城燐音からアイドルを奪おうとしていた、という現実にはたと気付かされるというものなら、それはもう私は一本取られたと言うしかない。話を一気読みするだけでは絶対に起こらない、天城燐音というアイドルの最後の悪あがきを現実で巻き起こすという構想のもとの偉大な計画であったというなら、それは大成功だ。現実にメインストーリー更新中には天城燐音のサジェストに嫌いが追加されるような騒ぎになったんだから。

 

じゃあ、流星隊はどーよって話になる。正直見ていない弱小☆クソ雑魚☆にわかPにはなんとも言い難い。なんとも言い難いけど、思うことはある。

 

こればっかしは失敗だったのでは?ってやつだ。

 

メインストーリーの許せるポイントとして、天城燐音はここが初登場っていうのがある。ここが初登場だから、ようするに天城燐音がどんなやつかまだ誰もわからない。まだ誰もわかんないんだから、悪役として君臨させるも勇者として悪を討伐するも自由だ。何したっていいってわけじゃないけど、まあ概ねそうだと思う。

だから、天城燐音がアイドルを罵倒し始めたって、別に大きく問題はない。だってそういうキャラクターなんだから。そういうキャラクターとして、それでも好きか否かを読者たる我々が選べばいい。それだけの話。たぶんそう。

 

でも流星隊は、ズ!の五年間をかけて、我々が追ってきて、プロデュースして、一緒に駆け抜けてきた仲間だ。

ズ!の五年間をかけて、我々が理解して、納得して、愛してきた、我々の誇るべきアイドルだ。

 

そんな流星隊に対して、あれだけ大風呂敷広げておいて、実際来たのがフォロー前提の話?っていうのは、正直ちょっと期待はずれだ。私P本来ハピエレ信者で、ハピエレに文句言うやつ全員叩きのめしたいと思ってるけど、それでも、そう思ってしまった。

 

別にいいんだ。「今まで見てきた流星隊の、君たちの解釈が間違ってるよ。これこそが正しいものだ」として出されたものだって言うなら、私たちが間違ってたのか、新しい解釈を始めなきゃなと思うし、「違うんだよお話として書ききれなかったんだよ。このお話はもっと先で面白くなるんだよ」って言うなら、じゃあ待つよって言うさ。私はハピエレ信者だからな。にわかだけど。

 

でも、前者なら、ああこの話私向けじゃなかったんだなって思う人は必ずいると思うしさ、後者なら、作品としての出来が甘すぎない?それは読者のこと悪い意味で信用しすぎてない?って私は思うよ。流石ハピエレとはもう言えないなぁ。

 

たとえ後からすごく面白い挽回ストーリー書いたってさ、読んでもらえなかったら意味ないんだぜハピエレくん。

 

まあ読んでない感想なんだけどさ。戯言さ戯言。

でもまあ読んでない理由に、全部来てからじゃないととてもじゃないけど読み進めてて辛いが含まれちゃう人もいるんだよってことはハピエレくんに知ってほしいな。